ブルービースト
たった今入った情報に、ユノはこれでもかというほど目を見開いた。


その場に流れるのは沈黙。


レイツの方はユノの表情に眉を下げ笑っている。

が、短剣を投げつけられ制裁をくらった。



「あああ危ねぇえ!何すんだユノちゃん!」


「笑ったのがムカついたんです」


「相変わらずムチャクチャだな!」


ぎゃあぎゃあ喚くレイツにちょっと混乱状態なユノ。

それに気付いた副隊長は、ひとしきり騒いでからどうした?と彼女に訊ねた。



「あ、いえ…」


「?」


「親子にしては…って、ちょっと思って」



遠慮がちに言う彼女。


レイツはユノちゃんも丸くなったなあ、と感動して微笑んだ。



「心配してんのか?妬けるねぇ」


「なっ!そ、そんなんじゃ…。あの人土曜日が何とかって言ってたし、変だなって思っただけで…っ」


「おーすごいすごい。よく喋るなぁ」


「…っ、からかわないでください!」



怒声と一緒にやっぱり現れる短剣。


またお決まりパターンかと思ったがしかし、レイツはいつものようには騒がずあっさりかわした。


驚くユノを他所にソファーに収まると急に真剣な顔をする。





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