ブルービースト
「でもよ、確かに変だよな。土曜日っつったらブロードが死にかけ状態で帰ってくる日だろぉ?」
「…あのそれさっき私が言」
「キィル元帥ん家に行ってたんならちょっと怪しいぜ」
「だからそれ私が言っただろ」
何なのコイツ殺したい、みたいな目を向けるユノ。
言葉を遮られて少しばかり機嫌を損ねたらしい。
ユノ自身怪しいとまでは発言していないのには気付いていないようだ。
しかしもちろんレイツもそんなことには一切触れず、代わりにふぅと溜め息を吐くと顎を組んだ手の甲に乗せる。
「ブロードに聞くにしてもアイツかわすしなぁ…」
「でももし元帥のお家が原因であんな状態になってるのなら、放っておけませんよ」
「………、ユノちゃん…!」
「仕事がはかどらないし」
「うんそうだよね君はそういう子だよ」
一瞬感動に目を輝かせたレイツは、次の瞬間にはがっくり項垂れた。
ぶったぎり口調な上に銃までガチャコンと整備しだしたユノに、さすがの彼ももう苦い顔しか出来ない。