ブルービースト
そんな反応を見て、アサギは一つ溜め息をついた。
「……まだ、一人だと駄目なのか」
「…………………。」
ブロードはアサギの呟きに無言を返す。
その無言をどうとったのか、大将さまはパンと一つ大きく手を叩くと身を乗り出した。
「……まぁいい。ポチがいるからな。
よし、そのありがたきポチの為に早く終わらせよう。」
「…はい」
下を見ていたブロードはアサギの言葉にやっと顔を上げた。
目の前の上司は真剣そのものの顔。
だいたい何を聞かれるか予想はついているブロードは、その瞳を真っ直ぐ見上げた。
「単刀直入に訊く。
あいつの娘は、どうだった?」