ブルービースト

「確かに毎週土曜日に消えるのは謎だけど、あんまり追求するのも…」



シエラはそう言うと、クリスの膝からポチを拾い上げた。


その瞬間、かくんと下がる水色の頭。



ユノはナイスタイミングなシエラに感服の眼差しを向けた。



しかしちゃんと返事を返すのも忘れない。




「ブロードさんにも知られたくないことはあるんじゃないですか?
もしかしたら軍の上層部内の機密かもしれないし。」


「……軍の?だからあんなに疲れて?」


「わからないですけど。

ブロードさんが嫌がるなら、私は深追いはしません」



ニコッと可愛らしく笑って言うシエラに、ユノは罰が悪くなって黙り込んでしまった。


レイツはさすがシエラとか何とか言いながら、風呂に入った為いつもの二つくくりをしていない銀色の頭を撫でる。





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