ブルービースト
「皆ブロードさんを信頼してるから深追いしないのよぉ。
あたし達に言わなきゃいけないことなら、ブロードさんはきっと言ってくれるから」
リシアも笑顔でそう言うと、手に持つものをビーフジャーキーから爪やすりに変えた。
鼻歌を歌いながら爪の手入れをする。
そんな彼女の言葉にユノはしかめっ面した。
「……あのサボり魔を信頼しろって言うの?」
「サボり魔でも強かったでしょ?
それにあたし達はブロードさんがいるから今こうしてるんだし…」
「え?」
ユノは目を真ん丸くして皆を見渡した。
クリスはいつのまにか起きてリシアを見つめているし、ポチと戯れていたシエラも彼女を見ている。
「あれ、ユノさんもじゃないんですか?」
「何が?」
「ここにいる第一部隊の隊員は、皆ブロードさんに助けてもらったから生きてるんですよ?」
「へっ!?」
めちゃくちゃ驚き。
衝撃の事実。