ブルービースト
「んー?黙り込んでどうしたのさ、ユノらしくないなぁ。
俺らは今からお花見行くんだよ」
「……花見?仕事があるのに??」
誰のせいで黙ったと思ってんだ、そう内心思いながらもユノは腕を組み説教モードに入っていった。
そんな彼女に苦笑してブロードは言う。
「…毎年ポチと行ってるんだ。ユノもおいでよ。
どうせレイツもシエラと遊び行ってるし。日曜日だしね」
「……日曜日だからって休みなワケじゃありません。何なんですかこの部隊は」
いくら何でも自由すぎます、そう言ってユノは眉を吊り上げた。
その様子にポチが小さく首を傾げる。
ブロードはそんな飼い犬の頭を撫でながら、柔らかく微笑んでユノに諭すように話した。
「……ちょっとくらい息抜きがないと、やってらんないだろ?
第三から来たユノにはビックリなんだろうけど、俺らはこれが普通なんだよ。
皆縛られるのは嫌い。軍人なんて物騒な職やってるんだし、せめて少しでも自由に楽でいたい。」