ブルービースト
(……私のこと、助けようとしてる?)
ユノはそのままうとうとするブロードを見ながら、驚きに驚いていた。
自分に何か助けられるような辛いことがあるのか。
──…それは、もうどうにもならないことなのに。
しかしユノは次の瞬間、もっと驚くことになる。
「……泣いてるだけじゃ…何も始まらないんだ。
ちゃんと、割りきらなきゃ…」
そう呟いたブロードが、──…ユノの肩に頭を乗せてきた。
おっかなびっくり思わず身を引きそうになるユノ。
しかしブロードの目を見ると、それも出来ずに固まってしまった。
「…………ブロードさん…??」
──…今のはユノに言ったのではなかったのか。
ブロードは眠りに入る直前に、とても哀しそうな目をちらりと見せた。
早くもすぅすぅ寝息をたてる彼は、ユノにもたれてポチを抱く。
そのポチはブロードを見上げ、まるで慰めるかのように擦り寄っていた。