ブルービースト
「ぁいたっ!またやったなこのやろ!!」
「わんわんっ」
「うるさいっ、お仕置きだポチ!」
…こうしてまたはじまる一人と一匹の格闘。
やっぱりブロードは犬並レベルの思考なんだ、とユノは実感した。
「おいおい、そのへんにしとけよぉ。」
見かねたレイツがそう言うまで暴れまくったブロードとポチ。
彼らはぜぇぜぇ息を切らしながらベッドに伏せた。
「あぁああ暑い…。汗かいた…」
「きゅん…」
「…馬鹿ですね、ほんとに」
黙って観察していたユノは呆れたような声と顔で言う。
一方引っ掻き傷だらけのブロードは汗が染みると喚き出した。
「朝風呂して来たらどうですか?」
「うーん…、そうする。ポチ行こっか」
「わん」
(えっ、ポチと…?)
提案したユノだったがこれには驚いた。
朝風呂までポチを連れるなんて、恐るべし親バカ。