ブルービースト
「じゃあ早く行こう、汗でベトベトだ」
そう言って早速風呂に入ろうと、ベッドから降りるブロード。
しかしどこをどうやってそうなるのやら、ずっこけそうになって慌ててレイツにしがみついた。
いきなりそうされ驚いた副隊長だったが、苦笑しながら隊長の体勢を直してやる。
「おいおい、寝惚けてんなよ~」
「ご、ごめん。ビックリした…」
「どんだけコケるんですか貴方」
花見の時のこともあり、ユノはそう冷たく言って同じく冷めきった目でブロードを見た。
ブロードはムッとすると、ポチを抱いて右目を擦る。
「しょーがないだろ、それに前も今もコケてはない!」
「はいはい、さっさとお風呂行ったらどうですか」
「冷たっ!レイツ聞いた今の!?
普通はさ、『大丈夫ですか』とか言って心配するとこだよな!!」
「お前ユノちゃんにそんなこと言ってもらえるとか思ってんのか?」
「………………………。」
──…正直絶対言ってもらえないだろう。
拗ねながらもブロードは諦めた。
それからタオルを取ろうとクローゼットに目をむけ、そこでハッと目を見張る。