ブルービースト

「あぁあああぁあ!俺の目覚ましが!!」



…そう、そこにあったのは無惨な姿と化した目覚まし時計。



どうやら寝惚けていたブロードは、それをクローゼットに叩き付けたらしい。




ある意味恐るべし中将。




そんな彼は目覚ましに目を向けながら、しまったあぁあと嘆きまくる。





「目覚まし562号ちゃんがあぁあ…。またアサギさんに怒られるー!!」





 ………………………。






「………562号ちゃん?」



ブロードの嘆きを聞いてフリーズしていたユノは、しばらくしてやっと立ち直りレイツに訊ねた。



かなり気になる数字だったが、あれは何なのだろうか。





「あぁ、ブロードの目覚まし562号目。次は563号だなー」


「……え、ちょっと待って下さい。1号から存在したりしますか?」


「もちのロン!!」




──…レイツが何か言っている古い古い死語は無視しておきましょう。



当たり前とばかりに答えた少将の神経をおかしく思いながら、ユノは何だか目眩がした気がした。





どんだけ変なんだこの隊長は。




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