上弦の月
第一章 壊れ出した日々

始まり



「‥どうして、」




悲痛な声。


座り込む気配。




目の前が滲んでよく見えない。





カラカラに渇いた喉とは正反対に、涙は止まる事を知らず滴り落ちていく。














−マリアが、死んだ。




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