1億の☆
・・・・・・・・いつもそうだった。
両親はいつも2人のことしか考えていない。
まだ私が小学校にあがったばかりの頃、
旅行が大好きな2人は、置手紙を1枚残しただけで、
私を置いて旅行に行ってしまったことがあった。
特定のおこずかいをもらっていなかった私は、
どうしようもなく、
隣に住んでいた老夫婦に助けを求め、
何とか1週間を問題なく過ごした。
その後からは、老夫婦のお説教もあり、
必ず一言声を掛けてから出かけるようになった2人だが、
毎年5~6回の2人旅行は当たり前だった。
所詮両親にとって私は2人の付属品。
取り外しの可能な存在。
・・・・・・大事なのは2人の愛。