1億の☆
「着いたぞ。
ここがお前の部屋だ。」
中へと促されて足を踏み入れる。
(・・・・・ここが私の部屋??)
部屋を見渡し、ただただ唖然。
あまりにも非現実的過ぎて、
手に持っていたバッグをスルリと床に落としてしまった。
50畳程ありそうな室内は白や薄いピンクを基調に、
木目の家具で統一されている。
まさにおとぎ話に出てくるお姫様の部屋のようだ。
極めつけは天蓋の付いたキングサイズのベッド。
これまたそこらじゅうにフリルが付いていて別世界を思わせる。
「どうだ、今までとは比べ物にならないだろう?」
確かにごく普通の一軒屋とは比べ物にならないよ。
けれどそれ以前に、
世界の藤堂とごく普通の家庭を比べることが間違ってる。