1億の☆


「おい、どうした?

でっかいため息なんかついて?」



声のした方を見上げると、背の高い男子が不思議そうな顔をしていた。




コイツは都田來軌(みやこだらいき)。

私の数少ない友達・・・・とういか小学校からの腐れ縁だ。

昔は私の方が背が高かったのにすっかり追い抜かされ、今では見上げなくてはならない。

黒い短髪にバスケットで鍛えたがっしりとした体格がとても印象的だ。




「・・・・・來か、何か用?」


私は重たい気分のまま力なく答えた。



「うわっ何その態度!何か用はねぇだろが!!

かぁちゃんが今日も来るんだったら食べたいもん聞いとけってさ。」


「菫さんが?」


「ああ」











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