1億の☆
私の返事が気に入らなかったのか、藤堂類の眉間には深い皺が出来上がっている。
「類様、いかが致しますか?」
運転席から西條さんの声がする。
あくまでも決定権はコイツにあるようだ。
この、メチャクチャ不機嫌そうなコイツに。
「必要ない、このまま帰宅しろ。」
「なっ!降ろしてって言ってるでしょ!?」
「なら言うんだ、“誰と”“どこで”“何をするのか”。」
子供じゃないんだから・・・・・(汗)
でもそんな理由コイツに通用しない。
かといってほんとのコトを言ったって納得するとは到底思えない。
「・・・・・・・・・・・・・・」
どうしたものかと考えていると、車が停車した。