奪ったのは君か僕か
「紅葉様。」



「…はい。」




「上様がお待ちです。」



「…すぐに着替えます。」



「こちらでお待ちしておりますね。」



上様?その言葉を聞いた瞬間、モミジ
の顔はひきつっていく。



「ルキーニ…絶対についてこないでよ?」



「…どこに行くんだ?」



「言ったでしょう?私は上様の側室なの。
 今からご寝所を共にするの。」



「待って?ねぇ…」




俺の話を聞かずにモミジは外へと出て行った。





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