奪ったのは君か僕か
「そなたがこの縁談受けたら…
 紅葉の一家を救ってやってもいい。
 母親の薬さえ買えないらしいじゃない
 か。」


にやり、と笑う。


考えた。


俺が紅葉にできること。


幸せになる方法。


考えた、考えたよ。


やっぱり俺さ、お前を愛してる。


だから…



「お受けします。」



これが俺の愛し方。

お前の迷惑にはなりたくない。


お前を少しでも助けたかったんだ。
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