奪ったのは君か僕か
「とりあえず、お前は何があっても
 生きろ!わかったな!」


「…、俺は…」


「お前のために言ってるんじゃない。
 モミジのためだ。」


「もしかして、お前…紅葉の事を…」


「…。俺はそれだけ言いにきただけだ。
 生きろ、いいな?」


「…。」


「じゃ、俺は行くぜ!」


そう言って黒い大きな羽でルキーニ
は空を飛んでいった。


「あいつ…。」


ガラガラ、

「ただいま帰りました。あれ?こんな
 所に立って何してるんです?体調は?」


「…あ、あぁ。平気だよ。百合野。」



「くすっ。変な栄蔵さん!すぐに夕飯の
 支度しますね!」
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