奪ったのは君か僕か
しばらく横になっていた。

目が覚めたら侍女とお医者様がいた。


「お気づきになられましたか?」


「えぇ。ごめんなさいね、急に…」


「紅葉様!聞いて下さい!お医者様!
 お願いします。」


「はい。紅葉様、おめでとうございま
 す!ご懐妊でございます。」


「!!!」


「おめでとうございます!すぐに
 将軍様にお伝えしてきますね!」

「では、私はこれで。しばらくは
 安静にしておくんですよ。」


侍女とお医者様が出ていき一人残され
た私は、何とも言えない気持ちで
いっぱいだった。



「私が…妊娠…?将軍様の…子…」


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