奪ったのは君か僕か
「モミジ…」

「ルキーニ…どうしよう…」

「モミジ、しっかりするんだ。
 子供だぞ?新しい命じゃないか!
 俺は、大切にしてほしい。」

「ルキーニ…」

「奪うことしかできないものから
 すれば、与えれる人間は本当に
 凄いと思う。
 うらやましいと思う。」

…俺は死神だから…
そういいそうになって言葉を止めた。

「今はまだ、正直驚いてるけど…
 この子には何の罪もない。
 いっぱい愛情を注ぎたい…。」


「モミジ…!俺はお前を支えるよ!」


「ルキーニ!」


本当は生まれるまでこの体を保てるか
わからない。

でも、モミジには産んでほしいんだ。

奪うことしか知らない俺に

与える愛を教えてほしい。
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