奪ったのは君か僕か
「いっ…」

「ふざけてるのはどっち?!
 そんなにすぐに命を無駄にして!
 あんたたち!報われない恋のために
 命かけたことあんの!?」

「ジャスミン…?」

「エイゾウ!あんたがとろいことして
 るから!ルキーニは自分の命を捨てて
 まであの女を幸せにしようと…
 どうにかあんたと幸せになれるように
 と…報われない恋に…死神の命を
 かけているのに…」

「あいつが…俺たちのために?」

「そうよ!愛ってそんなものじゃない
 の!?ルキーニ言ってた!モミジが
 泣かないなら俺はそれでいいって!
 なのに、あんたたちは何なの?
 結局自分がかわいいだけじゃない!
 私は、あんたたちの恋愛なんて
 興味はないの。私も愛する人のため
 エイゾウには生きてもらう!」

「意味…わかんないわよ!」

百合野が包丁を大きく振りかざす。

その瞬間、ジャスミンの目が赤く
光り、百合野の動きを止めた。

「…あんた、聞き分けのない子だね。
 いい加減にしないと…殺すよ?」

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