天国の妻へ、俺たちは元気です
1時間ばかりそのままビデオを見て、時計を見ればもう9時過ぎだった。
俺は湯タンポにお湯をそそぎ、布団に入った雪の足元にそれを置いた。
「あったかいね!」
雪が言った。
「そうだなぁ。あったかいなぁ!」
俺は雪の横に寝そべり、そう答えた。
「パパは湯タンポしないの?」
「パパはまだお仕事あるから。雪が寝て、仕事がんばって、そしたらするから大丈夫だ」
俺は雪のお腹部分を、掛け布団ごしにとん、とん、とんと自分の手をはずませた。
すると、雪は安心したようにゆっくりと目をつむり、しばらくすると静かな寝息をたてはじめた。