檸檬





「ご飯は・・・・」
「いらない」



話しかけられて嬉しいはずなのに、いつもそっけなくなってしまうんだ




結花が皿をつつく音と、俺がキーボードを打つ音だけが虚しく響く




仕事の疲れもたまっていて、少し机に寄りかかっていた





「こんなとこで寝てたら風邪ひいちゃうよ・・・・?」



結花の声が部屋に響いた。



どうやら俺が寝ていると思っているらしい




スッと、結花が離れる気配がした。





行かないで。



一瞬そう思ってしまった







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