檸檬





やっぱり私は貴方に相応しくないのかな



そう思うとまた、涙が込み上げてくる





ガチャ



「ただいま」




色のない声。



それでも話してくれるのは嬉しい





「おかえりなさい」




返事は無く、無言で隣をすり抜ける



「ご飯は・・・・」
「いらない」




わかってる



何時ものことだもの





壱のぶんの夕食を、勿体ないけど捨ててしまう




今日の彼への想いと共に。









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