Fear in there
エピローグ
  ブツンッ!


暗闇に映し出されていた映像が、掻き消された。


目の前には、よくドラマとかで見るような執事風の男が何も映さなくなった空を見つめる。


白髪混ざりのその男は、ゆっくりとした動きでこちらを向き、片手に持っていたカップをソーサーに置いた。


テーブルの上には、もう一組のティーセット。


執事風の男が口を開く。


「まったく、自分だけは安全だと信じ切っているのですね」
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