BLACK×WHITE.
.闇夜への招待状



何時からか?




黒田美樹は独りでいる事に何も感情を抱いた事は無かった。

しかし、最近そんな心に孤独が芽生え始めた。




幼い頃に両親を亡くし、孤児院で育った。

そんな私が12歳になった頃突然、私の祖父だと名乗る老人が孤児院を訪れた。



そして、その老人は本当に祖父の黒田重郎であった。




それから私は祖父に引き取られ2人で暮らすようになった、初めはぎこちなかったが月日を重ねる毎に一般的なおじいちゃんと孫の関係になっていた。




ある日、仏壇の横に写真がいくつかあるのを見つけた。するとそこには見たことも無い程綺麗な女性と産まれたばかりの赤ん坊と幼い頃の記憶にある父親に似た男性が写っていた



「おじいちゃん、この綺麗な女性は誰?」

「ん?どれだ…あぁ、美樹のおばあちゃんだ。儂の奥さん、その赤ん坊が美樹のお父さんだ。」

「へぇ…、じゃあこの男性がおじいちゃん…。おじいちゃんは幸せ者だね、こんな綺麗な奥さんもらえたなんて」

「そうだな…幸せ者だ。」



でも、おばあちゃんはこの写真を撮った数日後に行方不明になったらしい…






そうして私は16歳になり、おじいちゃんが84歳になった頃、


「おっ…おじいちゃ…ん……?」





学校から帰ると、おじいちゃんは倒れていた。



急いで救急車を呼んだが、手遅れだった。




「うわぁぁぁあ!!!!おじいちゃぁんっ!!!!嫌だよぉぉっ!!!!」



ポッカリ空イタ 心ノ暖カイ場所
イッタイ誰ガ埋メテクレルッテ言ウノ?


また孤児院に戻らなきゃいけないのか…



< 1 / 11 >

この作品をシェア

pagetop