緑の魔法使い
慌てたのは後ろに控えていた黒スーツで、その様子に運転手まで部屋に上がっていた。
「見てください私を!この体を!」
細くしなやかなラインの体には年不相応なくらいの豊かな胸がブラジャーもなく露になり、ただ黒い繁みが浮ぶ白の小さなショーツだけを身につけて立っていた。
顔を真っ赤に染めて、視線所か顔ごと反らし、空気に晒す裸体に息を飲まざるを得ない。
顔が乾燥してひび割れていると気にはなっていたが、季節に削ぐ逢わないゆったりとした長袖のワンピースの下は無残なまでのかさぶたがない所を見つけるのが困難なくらいむごい姿だった。
運転手も執事もこの事は知っているのだろう。
あまりに痛々しい姿に思わず目をそらしてしまうのは、彼女が裸体と言うだけの理由では無いのは目に見えてわかる事情だ。
立ち上がり、彼女の側による。
彼女は俺と目をあわせないようにそらせるも、失礼と断って腕を持ち上げる。
皮膚が乾燥をしていると言う具合をはるかに越えた状態の肌に指を押し付ければ、彼女は顔を顰め、その皮膚は無残にも裂けた。
これでは下着もつけれないはずだと、彼女の姿に納得し、胸部の傷跡は、それでも我慢して身につけた下着の名残だろうと、女の子の不便さに改めて目をとじた。
肘の内側や腕を持ち上げて脇の部分を見れば、黄色いリンパ液が傷口を固めている。
よくよく見れば、脱ぎ捨てられた服の内側にはそのリンパ液がついていて、黄色いしみで汚れていた。
立ったままの彼女の足元にしゃがめば膝の裏や足の付け根も同様で、立ち上がり、首筋に鼻を近づければ香水で隠していた腐臭が鼻腔を付く。
髪に指を滑らせれば、想像通り脱毛の跡があり、息を吐いてと言えば、素直に吐き出した息の匂いは内臓にも酷いダメージを負っているのがわかった。正常な部分は体の外も内もなく、恵まれた分だけの悲劇を身に纏う彼女の手を引いて風呂場へと案内する。
「見てください私を!この体を!」
細くしなやかなラインの体には年不相応なくらいの豊かな胸がブラジャーもなく露になり、ただ黒い繁みが浮ぶ白の小さなショーツだけを身につけて立っていた。
顔を真っ赤に染めて、視線所か顔ごと反らし、空気に晒す裸体に息を飲まざるを得ない。
顔が乾燥してひび割れていると気にはなっていたが、季節に削ぐ逢わないゆったりとした長袖のワンピースの下は無残なまでのかさぶたがない所を見つけるのが困難なくらいむごい姿だった。
運転手も執事もこの事は知っているのだろう。
あまりに痛々しい姿に思わず目をそらしてしまうのは、彼女が裸体と言うだけの理由では無いのは目に見えてわかる事情だ。
立ち上がり、彼女の側による。
彼女は俺と目をあわせないようにそらせるも、失礼と断って腕を持ち上げる。
皮膚が乾燥をしていると言う具合をはるかに越えた状態の肌に指を押し付ければ、彼女は顔を顰め、その皮膚は無残にも裂けた。
これでは下着もつけれないはずだと、彼女の姿に納得し、胸部の傷跡は、それでも我慢して身につけた下着の名残だろうと、女の子の不便さに改めて目をとじた。
肘の内側や腕を持ち上げて脇の部分を見れば、黄色いリンパ液が傷口を固めている。
よくよく見れば、脱ぎ捨てられた服の内側にはそのリンパ液がついていて、黄色いしみで汚れていた。
立ったままの彼女の足元にしゃがめば膝の裏や足の付け根も同様で、立ち上がり、首筋に鼻を近づければ香水で隠していた腐臭が鼻腔を付く。
髪に指を滑らせれば、想像通り脱毛の跡があり、息を吐いてと言えば、素直に吐き出した息の匂いは内臓にも酷いダメージを負っているのがわかった。正常な部分は体の外も内もなく、恵まれた分だけの悲劇を身に纏う彼女の手を引いて風呂場へと案内する。