会いたい夏
「ただいま」

何の答えもでないまま、とうとう家についてしまった。

みつくん… 電話しようか、学校で会うまでまとうか…

どうしよう…どうしよう…





プルルルルル

結局、私は電話の受話器を握りしめていた


『もしもし…』


「もしもし…」

「みつくん…?」

『うん…』


「あの…今日は…」

『ごめんな…』

『俺、ちりのこと…好きだから…』

『だから、だからさぁ…』


「私もみつくんが大好きだよ」

「なのに…ごめんね」「体、大丈夫?」


『うん…』
『明日から入院するんだ…お見舞こいよ(笑)』

「わかってるよ(笑)」

でも、この時はこの先にもっとつらい日々が待ってるなんてわからなかったんだ…



このまま、ずっとこんな日が続いていくと勝手に思いこんでいた私達には重すぎる現実がそこまで迫っているなんて…

考えすらしなかった…
まだ、幼すぎたのかな
< 6 / 13 >

この作品をシェア

pagetop