【続】俺様王子と秘密の時間


付き合って1ヶ月程経った頃。


『週末、僕の家へ来ないか?』

『え?』


突然の誘いに戸惑った。

だけど、


『急にごめん。でも、美結と一緒に居たいんだ。二人になりたい』


その言葉が嬉しくて頷いた。


染まる頬が、答えのような気がした。



和志さんの理知的な瞳にもっと映りたくて、和志さんともっと近づきたいって思っていたの。

友達には、早すぎる恋の展開だ、なんて言われたけどそんなの気にならなかったんだから。


美結には和志さんしか見えない。




和志さんの家へ行く日、美結はワッフルを作った。

初めてだったからちょっと見た目は悪いけど、それより愛情が大事でしょう?


喜んでくれるといいなぁ。


全部が初めてだった中1の7月。


美結は完全に、浮かれていた。



『いらっしゃい』


チャイムを鳴らすと和志さんが出てきた。



あれ……?


 

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