【続】俺様王子と秘密の時間
「千秋先輩ともうエッチした?」
「なっ……」
いきなり、なんなの?
過去の話をしていた時の美結ちゃんの顔は、怒りと悲しみと闇に満ちていたのにもういつも通りだ。
すごい変わりよう。
しかも、エッチなんてそんな。
あたしは目線を逸らした。
「その顔はまだなんだねぇー?早くエッチ出来るといいですね?」
「あたしは別にそんな……」
それに千秋と居ると胸が熱くて、今の気持ちを抱えているだけで精一杯なの。
だからエッチなんて1ミリも想像出来ない。
「抱かれるってことは愛されてる証拠でしょ?深く深く愛し合いたいから、エッチするんだよ?」
あたしにはよくわからない。
「千秋先輩からの伝言、確かに伝えたからね?ちゃんと来てね?」
あたしの顔を覗きこむ。
そう言った美結ちゃんが唇を引き伸ばして、ニタァと笑ったように見えたのは気のせい……?