【続】俺様王子と秘密の時間
心臓バクバクだよ……!
千秋が近いってゆうだけで、石みたいに固まっちゃうし、顔から湯気が出そうになっちゃうんだ。
「ぷっ……」
あたしの頭のわきに片手をついて、挑発的な表情で小馬鹿にしたように笑った。
ムカッ。
こうゆう状況にあたしは慣れてるわけじゃないんだからあああ!
「ななな、なによぉ……」
手を握りこんだまま、あたしよりもずっと背の高い千秋をチラッと見上げると視線が絡まった。
――ドキッ。
「相変わらず、いっぱいいっぱいだな?」
あたしを覗きこんでくるブラウンの瞳が挑発的なモノに変わる。
かぁああああああ。
火が出そうだよぉ。
だって至近距離で覗きこまれて、あたしの唇に千秋の吐息がかかってるんだもん。
甘い香りに支配されちゃいそう。