【続】俺様王子と秘密の時間
「あの女のことだ。何かあると思ったから行っただけだ。つか、いちいちうるせぇんだよ負け犬が」
美結ちゃんはあたしに伝言だと言ってきたけど、千秋にも同じことを言っていたんだ。
千秋はソレが意図的なものだって気づいていたというのに、まんまと騙されたあたしって……。
「桜井とヤったのかよ?」
「は?んなわけねぇだろ。遊び人のお前と一緒にすんな」
「もうそんなことしてねぇよ!つか、桜井がお前とヤったってオレとシイに宣言してきたけど?」
千秋の視線があたしに向けられて、思わず逸らしてしまった……。
「あの女、セックスしてくれって言い出したんだよ。いきなり脱ごうとするし」
恐ろしいと思った。
記憶を辿れば確かにあの時、美結ちゃんの制服は乱れていた……。
「椅子は倒すし人のネクタイは引っ張るし、しまいには大袈裟に泣き出すし。相当歪んでんな」