【続】俺様王子と秘密の時間
ふと目についたのは、机の上にある作りかけの校内新聞だ。
まだ完成してないみたいで、所々に空白があった。
“あの子に……”
その文字が見えたところで、
「あ、まだ見ちゃダメだよ」
と、涼くんが腕で隠した。
ちょっと気になるかも。
「ああっ!涼くん!もしかして、またあたしの変な……」
「違うよ。もう先輩のことは記事にしないってば」
「ほんとに?」
「まったく。自意識過剰なんだから、先輩は」
プチッ。
頭の中で何かがキレた。
なーにーよー!
涼くんには前科があるんだから、もしかしたらって思っちゃっただけなんだからぁあああ……!
「邪魔して悪かったですよーだ!バイバイ!」