【続】俺様王子と秘密の時間
「あたし、いつの間に千秋と付き合ってることになってるの?か、彼女ってことなの……?」
う〜ん……。
彼女なんて響き、今まで経験なんてないからなんだか慣れないよ。
「そういうことだけど?」
ドキッ……!
あたし“彼女”なの?
遂に彼女になったの?
「……ねぇ、もう一回言ってよ?さっき、ユリさんに言った言葉」
大事な女って、言ってくれた。
聞けるチャンスなんてめったにないんだからもう一度聞きたいの。
俯きながら言うと千秋はあたしの顎を持って、クイッと向かせた。
その親指であたしの唇をなぞる。
霞がかる瞳の中に映る千秋は顔を傾けて、からかうように涼しい笑みを浮かべてそっと口を開く。
「二度は言ってやんねぇ」
やっぱり意地悪で……。
だけど、とびきり甘いキスを落とす。
それからは、身体が溶けちゃいそうだった。