【続】俺様王子と秘密の時間
駅前のスーパーに着いたあたし達は早速、店内を回り始めた。
えーっと、材料は玉子に薄力粉、砂糖にバターに……。
それから生クリームと苺。
ショートケーキにしようと思い、材料を探しに行こうした。
「シイー、早く来いよ」
「えっ、ちょ……」
羽鳥がプラスチックの買い物カゴを持って来て、あたしの手をひいてお菓子売り場へ向かい始めた。
子供みたいに無邪気な笑顔で、チョコとかポッキーとか見ている。
「あたし、お菓子買いに来たんじゃないんだけど……」
「おっ、コレうまそ。苺チョコのクッキー。お前好きそうじゃん」
人の話聞いてないんだからぁ!
羽鳥は遠足のお菓子を選ぶ子供みたいだ。
「あたしあっち行くからね!」