【続】俺様王子と秘密の時間


なんとかケーキを完成させたあたしは、春希さんの言葉に甘えてお風呂に入ることにした。



「椎菜ちゃん。コレ、ユリから」


バスルームに向かう途中で春希さんに小さな白い紙袋を渡された。

そして春希さんはすぐにリビングへ戻って行った。


ユリさんが……?

紙袋を開けてみると中には買ったと思われる新品の下着が入っていた。


わざわざ用意してくれたんだ。

今度ユリさんにお礼を言おう。



千秋の家のお風呂は広くて綺麗で、テレビまでついちゃってる。

お姉ちゃんのアパートのお風呂とは全然違う。



あたしは湯船に口元まで浸かって千秋の言葉を頭の中で再生した。


全部を貰うって……。

やっぱりそういうことだよね。



「どうしよう……」


やっぱりまだ心の準備が。

だってそれってエッチするってことなんだし、そうなったらあたしは恥ずかしくて死んじゃうよ。

 

< 300 / 658 >

この作品をシェア

pagetop