【続】俺様王子と秘密の時間
◆苺より甘く愛して
恋の病ってほんとにあるのかな。
好きで好きで想いが疾走しちゃって、自分では止められなくって。
だけどその人の前では素直になれなくて意地ばかりはっちゃって、でもその人しか見えなくなる。
あたしは千秋が部屋へ行ったことを確認してキッチンへ向かった。
時刻は午後11時。
さっき作ったショートケーキとストロベリーティーを用意をした。
あとは千秋の部屋に行くだけ。
なのになかなか行けないんだ。
着せてもらった白いバスローブから、ほのかに千秋の香りがした。
それはあたしの心臓を早めるのに十分すぎるほどで、このままバチンッと破裂してしまいそうだ。
あたし、どうしちゃったのかな?
もたもたしている暇なんてないのに、千秋と朝までずっと一緒……なんて考えただけで目眩がする。
でも決めたんだもん。
今日は素直になるって。