【続】俺様王子と秘密の時間
「ん〜〜、ぎゃっ……!」
朝を迎えカーテンの隙間から射し込む光に目を覚ましたあたしは、絶叫してしまいそうになった。
あたし、裸だ……。
いつの間に寝ちゃったんだろう、なんて思いながら身体を起こそうとした。
ひゃあーーっ!
あたしの真横には寝息をたてて眠る千秋が居る。
千秋はまるであたしを抱き枕のようにして、ギュッと両腕で閉じこめているんだ。
あたしは千秋を起こさないように静かに腕の中から出て、床にあるバスローブを拾った。
「千秋…朝だよ?」
うっすらと目が開いたかと思ったら、千秋はあたしの手首を掴んで自分の身体へ引き寄せる。
長い睫毛を伏せて眠る千秋が可愛くてなんだかくすぐったい。
「し…いな……」
あたしをまた抱きしめて、千秋は寝ぼけながらキスをしてくれた。
学校の王子様を独り占め。
千秋の睫毛にキスをした。
――好き、大好き。