【続】俺様王子と秘密の時間


黒澤拓海はバイト先に千秋が来たことを覚えていたらしく、それを話題にしてきた。



「は、はい?」


いきなりなに言ってんのよ。


そんなあたしを尻目に黒澤拓海はポケットからタバコを取り出して、再び口元に持っていく。



「はい?って。お前なぁ……。成瀬川千秋、自分の彼氏だろーが」


ドキッ。


か……彼氏……。

彼氏なんて言われても、いや、彼氏なんだけど……まだ彼氏って言葉に慣れないってゆーか……。



「なっ、なんで千秋が彼氏だなんて知ってるのよ……!それに王子だなんてこと、今日転校してきたばかりのあなたがなんで知ってるの……?」


学校のことは何も知らないハズ。

それに千秋があたしの彼氏だなんてこと、どうして知ってるの?

 

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