【続】俺様王子と秘密の時間
甘酸っぱい気分になる。
甘くて……だけどちょっぴり切なくてもどかしくて、でもあたしはキスを交わす瞬間が好きなの。
千秋の瞳があたしだけを見つめてくれるから、体温を感じられるから、たまらなく好きなんだ。
千秋の柔らかい髪の毛が、あたしの肌を撫でるように降りかかって、くすぐったい。
目線が絡み合って、千秋の悩ましげな表情に胸が疼いて逸らそうとすると、千秋がクスって笑う。
こんな時だって涼しい顔をする。
その表情に顔を背けると、あたしの頬に軽いキスを落として、また首筋に舌を這わせて求めてくる。
千秋の息遣いが聞こえる。