【続】俺様王子と秘密の時間


「そうだよ!それで休憩スペースに差しかかった時、雅弥がシイにキスしてるの見ちゃったんだ!」


あたしと羽鳥を探しに来たコウちゃんが、偶然見たと言った……。

居たたまれない気持ちになる。



「羽鳥、どうなのよ?」

「お前ら、なんなんだよ?葉月までなんだっつんだよ?」

「またそうやって、イラついて、誤魔化すつもり?」


はーちゃんは羽鳥に詰め寄る。

いつも冷静なはーちゃんが、怖いくらいに表情を曇らせていた。



「アンタ、昨日から変よ?」

「あ?なにがだよ?」

「言動が変だって言ってるの。あたしに言われなくてもアンタ自身が一番よくわかってるでしょ?」


そう言われても気だるそうに息を吐く羽鳥は否定も肯定もしない。

 

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