【続】俺様王子と秘密の時間


その日の放課後――。


クラスはまたまた、はーちゃん達と同じでラッキーだけど、他に変わったことなんて何もない。


あたし達はまたA組。

西山ゴリラ……じゃなくて、西山先生のクラス。

千秋はC組……。



あたしは机に両肘をついて顎を乗せながら、ぶすっと膨れていた。


むかぁあああああ。

ああ、もう眉間にシワ寄りそう。

まるで動物園のサルやパンダにでもなった気分だよ。



女の子達の痛ぁい視線を全身に浴びて、オマケにひそひそ何かを言っている声まで、教室の窓際の席に座るあたしの耳に届く。



「うわ……また来てんのー?」


そんなあたしの元にやってきたのは、片手に持った烏龍茶をグビグビと飲むはーちゃんだ。


その姿はオヤジみたい。

なんて、口が裂けても言えない。

 

< 6 / 658 >

この作品をシェア

pagetop