【続】俺様王子と秘密の時間
千秋はあたしを見上げて挑戦的な瞳を細めた。
「オレが欲しいのは椎菜だけだ。3年前からずっとな?」
臆病になって恋を諦めてきたあたしを、王子様はずっと見ていてくれました。
「お前の全部が愛しくてたまんねぇ」
それは好きだって何億万回言われるよりも嬉しくて。
初めて恋をした相手が千秋でよかったと心底思ったの。
「今すぐお前を抱きてぇくらい」
だけどやっぱりちょっぴりエッチな王子様。
マイクがついてることなど気にもせずに、涼しい笑みで言う。
「ほんとはあん時、言おうとしたんだ」
あたしをおろすと千秋は顔を近づける。
あたしの唇をなぞる。
それはきっとあの雨の日のこと。
「お前はやっぱり笑ってる方が可愛いよ」
まるで本物の王子様のように笑う千秋が言った言葉は、脳髄まで甘く染み渡る……。