【続】俺様王子と秘密の時間
「はーちゃぁあああん……!」
「シイったらすっかり有名人じゃないの」
ううっと口をへの字にして助けを求めるあたしに、さらりと言ってのける。
ゆ、有名人!?
いや、確かにある意味そうなんだけど。
放課後になっても、何でこんな目に合わなきゃならないのよ……。
もう最悪だよぉ。
「ぷっ。また膨れてる」
あたしの前の席に座って机に突っ伏していた羽鳥が、くるりと振り返ってククッと笑った。
「ほんとだ。シイの頬っぺ、タコ焼きみたい」
……コウちゃん。
はーちゃんや羽鳥やコウちゃんがあたしの机に寄ってきたかと思えばみんな笑ってるし……。
ううううう。
みんな薄情なんだからぁあああ!