カノジョ。
ユカさんはそんなあたしに気づいて動きを止めた。


「リリちゃん…」

「…ごめ、なさ…」



「いいの。
わかってたから。あなたは違うって」


「え…?」


「タツミくんから聞いてた。
オンナノコ好きになったんだって?」


うなづく。


「リリちゃん。あなたはそのひとのことを、ビアンだから、女だから好きになったんじゃないよ」


「え…」



「その人だから好きになったんだよ」
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