罪人ノ恋謌‐神ヘノ生贄‐



リリアは疑問に思っていた


どうして亜人が差別されなければならないのか、と


そんな事を考えているうちに、一つの扉の前にたどり着いた


「さぁ、入れ。」


「―…。
どこに行けばいいの?」


「そんな事、俺が知るわけない。
亜人たちがどうにかしてくれるだろう。」


「案内してくれないの?」


「お前…この俺に、亜人たちの住家に入れというのか?
これだから落ちぶれた貴族階級の娘は。」


はぁ、と使いは溜め息を吐いた


なぜ、階級だけで偉そうにできるの?


実力で勝負すれば、亜人たちの方が上だと決まっているのに





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