罪人ノ恋謌‐神ヘノ生贄‐
気付けば飛び出していた
半ば怒りに身を任せていたのかもしれない
その証拠に、自分の脳がはやく止まれと警報を鳴らしていた
自分がこれからしようとしている事は、すぐに予想できたからだ
ゴンッ!!!!!!
握りつぶした拳は、皇太子がウォルフをはたいた威力よりも遥かに上回る
鈍い音がして、皇太子は吹っ飛ばされる
こんな事をして、自分の命はもうないのは同然だった
どうせ、明日までの命
しかし、この行動が予想できない事態を引き起こした