罪人ノ恋謌‐神ヘノ生贄‐
◇嫁となりて
「よ…め?」
「あぁ、嫁だ。」
皇太子は、リリアが殴った頬を押さえて意味ありげに笑った
「嫁になるか。
それとも死ぬか。」
二つの選択肢が頭の中でグルグル回る
生きるか、死ぬか?
「んー、そうだな。
そこの亜人をおまえの使いにしてやろう、これでどうだ?」
「っ…。」
嫁になったとしても、ここでウォルフを巻込むわけにはいかない
それに、嫁なんて…
リリアは断ろうとしたが、誰かに止められる
『リリア、その婚約受けて。』