罪人ノ恋謌‐神ヘノ生贄‐
使いは国王に一礼して、ゆっくりとリリアの方に向き直った
「さて、案内するぞ。
明日までの間、国のために尽くせよ。」
ニヤリ、と使いの口には皮肉な笑いが形どられていた
「大丈夫、あの亜人もいる。
明日までの友達をたくさんつくりな。」
亜人―
人と獣の血が入り交じった人
そして
視覚
聴覚
嗅覚
味覚
触覚
すべてにおいて、生まれつき優れている亜人の者たち
しかし
その獣じみた姿故に、差別され、軽蔑されてきた