君だけのサンタクロース
「じゃあ、あたし帰るね」
「りっくん送ってき!女の子1人は危ないやん!」
蚊帳の外だった俺にゴローがいきなり振る。
(完璧アウトコースやで、そこ)
そりゃ隣ん家やから、
送るには丁度ええかもしれんけど…。
「まだ夕方やで?」
「ええからええから!」
ゴローは俺の背中を押して、
心春の傍に行かせた。
心春の表情は伏せててわからへんし、
最後にゴローは
満面の笑みで手を振きやがった。
(あのアホ、いつかぜってーコロス。)